留学体験談 (交換留学サンディエゴ州立大学)
社会情報学部 星野 絢子さん サンディエゴ州立大学へ(2015年8月~2016年5月) 交換留学
私は大学2年の8月から、大学3年の5月までの9ヶ月間、アメリカ合衆国にあるサンディエゴ州立大学(SDSU)に交換留学生として留学をしていました。サンディエゴは1年を通してとても温暖な気候で、ダウンタウンは賑やかですが、大学周辺は閑静で過ごしやすい土地です。
まず、留学をする前に苦労したことを二つあげます。一つ目はTOEFLの点数を上げることです。どの国への留学もそうですが、アメリカ合衆国への留学は大学ごとに入学時に必要なTOEFLやIELTSの点数を定めており、留学をしたいと思ってからまずその点数を取得するのにとても苦労しました。しかし、その点数は実際に現地で生活するのに苦労しない、現地での授業についていくことができるという一つの指標にもなるので(実際のところ点数をクリアしていても生の英語は全然別物で点数などあてになりませんが…)、この点数の条件をクリアしていないと入学許可をもらうことができません。
晴れて大学側から入学を許されても、アメリカ合衆国に交換留学生として渡米するにはビザが必要です。旅行用のビザは簡単にインターネットで申請することができますが、留学生用のビザを取得するためには米国大使館へ赴かなければなりません。これが二つ目の苦労したことです。ひとつひとつの手続きに時間がかかったり、なかなか留学先の大学と連絡が取れなかったりと、準備が進まずにもやもやした覚えがあります。
SDSUには交換留学生を含めたくさんの留学生が毎年やってくるので、SDSUにおける留学生向けのガイダンスやオリエンテーションは充実しています。アメリカに渡ってしまえば、留学生を受け入れてくれる主な流れはできているので、もう流れに乗っていくだけです。日本にいる間の自分でやらなければいけない準備を、抜け目のないようにしっかりしましょう。
実際の留学生活の話に移ります。私は留学中、ずっと寮に暮らしていました。日本におけるイメージだと、寮の方が安いイメージがあると思います。しかしSDSUの場合、寮の方が家賃が高く、キャンパスからも離れていて立地が良くありません。自分でアパートを手配したほうが立地も良く、安上がりなのですが、そうすると水光熱費の支払いや、一つ一つの契約を自分で行わなければならないので、かなりの負担です。SDSUから送られてくる書類に住居の関する書類も送られてくるので、面倒な手間を省くのであれば、寮に入ってしまうのがベストだと思います。寮では他の学生とのルームシェアが基本なので、英語でコミュニケーションをとる機会も作りやすいです。私も毎週金曜日には友達を部屋に呼んだり、友達の部屋にお邪魔したりして一緒にご飯を食べていました。
次に授業のことについてです。私のように大学2年次に交換留学をすると、まだ日本においても専門の勉強を深く始められていないので、SDSUで受講することができる授業は基本的なもの、日本の大学でいう教養教育の授業のみに限られてしまいます。社会情報学部においては、内容がある程度共通しているものにおいては単位の互換が認められているので、日本の大学の授業の先取りをすることも可能です。(4年で卒業する場合にはこの単位の互換が不可欠になってくるので、先に受講する授業の内容と、社会情報学部で開講されている授業の内容を把握しておくことをお勧めします。)
SDSUでは1授業1単位のものから5単位のものなど授業の内容とレベルによって様々ですが、予習復習の時間を考え、交換留学生は一学期に13単位から16単位ほどを目安に授業を履修していたように思います。また、決まった時間割は存在しないので、自分の受けたい授業を自分の受けたいように時間割を組むことができます。たとえば、朝が苦手な人はお昼から授業を入れたり、金曜日を全休にして毎週3連休にしてみたり…。
日本の大学のように1週間に1度だけ授業があるのではなく、基本的には週2、多いものだと毎日授業があるものもあります。そのため、予習も復習も小テストも日本の大学より忙しいですが、教授たちもオフィスアワーをしっかりと設けてくれていたり、自分の成績をインターネット上でリアルタイムに確認できたりするので、日本の大学ほど成績に対しての不安がありませんでした。
また、スポーツの授業も単位として数えられるので、サーフィンやダンス、ロッククライミングなどにも挑戦しました。日本の大学では想像つかないような授業が開講されていたりするので、ぜひいろいろなことに挑戦してみてください。
私は生まれてからずっと群馬で育ってきたので、この留学が初めて親元を離れて生活する機会となりました。地元の群馬を、また日本を離れてみて初めて、自分がいかに多くの人に支えられて生活しているのかを実感しました。そして自分はとても小さな世界観の中で生活していたことも思い知らされました。外国での長期滞在という経験は自分をひと回りもふた回りも成長させてくれるきっかけになると思います。